トップページへ 塩の情報室 目次
塩の種類と特徴
製法と原料による塩の分類

「あらしお」の話
(2010記載)


「フレーク塩」の話
(2010記載)


「焼塩」の話
(2010記載)


「藻塩」の話

「自然塩」の話
(2010記載)


「ミネラル塩」の話
(2010記載)


「化学塩」の話
(2010記載)


市販の塩の種類

「あらしお」の話
(旧原稿)


自然塩の話
(旧原稿)


岩塩の話

天日塩の話

生活用塩とは

深層海水塩

塩の添加物
深層海水塩
 深層海水とは海洋学では海水温度変動がない1000m以上の深層の海水でしたが、海洋深層水利用研究会では光が届かない層以下を深層水と定義して少し浅いところも深層水に入れています。深層水は無機栄養が豊富、水温が低い、懸濁物が少なく陸上からの汚染が少ない、などの特徴があります。30年くらい前からこの特徴を利用して、深層から海水を汲み上げて漁場の形成、低温の利用などが研究されてきました。近年、高知県室戸崎で300m以上の所から海水を汲み上げ、これを有効に利用する産業の開発を呼びかけて、多くの深層水産業が生まれています。

 塩については、清浄な海水から作ればきれいな塩ができるだろうというアイデアと深層水というイメージのよいネーミングを利用して売りたいという商魂が結合して、深層水の塩ができたと考えられます。高知県の大学、研究機関などで様々なテストがされていますが、今までの所では、表層水の塩と明確に差があるデータはありません。近年日本各地で小規模ですが海水を直接濃縮した塩が作られていますが、かなり製品は汚れており、それに比べると深層水を使うときれいな塩が期待できます。しかし現在日本の大部分で使われている膜濃縮のせんごう塩は分子レベルで濾過されたきれいな海水を使っているので、深層水を使ってもそれ以上にきれいにすることはできないと考えられます。また組成については栄養塩は塩には入らず苦汁に行ってしまうし、組成上の変化はありませんから、表層水と深層水では成分からも変わったものはできないと考えられます。

 ネーミングだけで飛びつかないで、今しばらく研究成果を見ていくのがよいのではないでしょうか。
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