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日本の食用塩の需要は一人年間約10kgである。15年毎の推移を表に書いているが、戦後の大不足時代を除くと大きな変化はない。1946年(昭和21年)は戦後の塩大不足時代で専売塩20万トン、自給製塩4万トン(各地で独自に海水から炊いて塩を作った)であり、実態は統計外の闇流通が多くを占めていた。減塩運動の効果はあるとみるのかないとみるのか微妙であるが、大きな変化はないと見るのだろう。 |
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年号 |
人口 |
塩消費 |
kg/人・年 |
トピックス |
1930
(昭和5) |
64,450 |
627 |
9.7 |
真空式導入前 |
1946
(昭和21) |
72,147 |
241 |
3.3 |
戦後不足時代 |
1960
(昭和35) |
93,419 |
993 |
10.6 |
流下式塩田最盛期 |
1975
(昭和50) |
111,940 |
1,368 |
12.2 |
膜濃縮導入 |
1989
(平成1) |
123,205 |
1,405 |
11.4 |
専売制廃止前 |
2000
(平成12) |
126,926 |
1,304 |
10.3 |
専売制廃止後 |
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塩の摂取量と使用量は違う。多くの塩が使用されても摂取されない。漬物の付け汁も、刺身の付けしょう油も、全部摂取するわけではなくかなりの部分は捨てている。摂取量の変化は厚生労働省が国民栄養調査で調べている。この結果からは微変動はあるものの人がとる塩の量はほとんど変化していない。人が生きていくために必要な塩の量からの制約、味として許容できる範囲が塩の場合には小さい、食生活は親子代々引き継ぐものでそれほど大きく変動しない、などから食用としての塩の需要は大きく変わらない。1900年頃インターソルトスタディとして世界的に塩摂取量調査が行なわれたのを見ても、人間がとる塩の量は大きな変化がないし、また日本人が多いわけでもない。 |
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食塩摂取量統計 1人1日当たりg数 |
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年次 |
摂取量 |
75(昭50) |
13.5 |
80(昭55) |
12.9 |
85(昭60) |
12.1 |
90(平2) |
12.5 |
95(平7) |
13.2 |
99(平11) |
12.6 |
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